ユーラシアの近代と新しい世界史叙述

研究目的と方法

グローバル化が進み、人々に「地球市民」意識が求められる現代においては、世界の歴史を国家や地域の歴史をまとめたものとしてではなく、はじめから一体のものとして把握・理解することが必要です。その際、「ヨーロッパ」と「非ヨーロッパ」、「近代」と「前近代」として二分法的に捉えられる18-19世紀のユーラシアの歴史を、全体としてどのように理解し、書き伝えるかが重要となります。

この共同研究は、国民国家や「ヨーロッパ(西洋)とアジア(東洋)」という既存の歴史叙述の単位にとらわれず、ユーラシア、さらに世界を一体と見る立場で新しい世界史を構築する方法を追究することを目的とします。
そして、人類史における大きな転換の時代を描く新しい世界史のモデルを、日本語と英語で提示することを目標としています。

この目標を達成するための方法は次の7つです。

  1. 都市、地域社会、国家、海域世界といった、18-19世紀のユーラシアで、港町や内陸の隊商都市を基点として設定される多様な場における人・モノ・情報の異文化交流の実態を、史資料に基づいて具体的に明らかにします。
  2. 研究成果を、同一の場における時間軸上の比較、多様な場同士の多面的な比較を通じて総合的に把握し、18-19世紀のユーラシアの歴史を一体としてとらえる視点の獲得を目指します。
  3. 共同研究者は個別に全体のテーマに沿った研究をおこなうとともに、人・モノ・情報の3つのグループにも所属します。各グループは個別研究の成果を報告する研究会を年に1度主催し、国際集会を期間中に1度開催します。
  4. 旧市街の都市計画、建物の様式などの確認を目的とした、港町や隊商都市の現地調査を実施します。
  5. 研究協力者として、若手研究者の参加を募り、国内外の調査や研究会で修練を積ませます。
  6. 最終年度に「新しい世界史」を主テーマとする国際研究集会を開きます。
  7. 上記各種研究の成果を、ご覧のホームページ、雑誌論文、著書などに和文、欧文で発信します。

 

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